おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

雨気と夏終わり

雨気をしのばせて近づいてくる

此方は逃げようか迷うのよね

好きと嫌いを隠しながら

 

どうしたの?

空は気分屋に見えて

彼女の其れを生きているだけ

 

夏は去ることを告げないけれど

次の冷やかさに繋いでいるでしょ

此方から見えないところで

何か話もしているのかしら

 

雨気が遠ざかれば恋しがる

此方の勝手を許すのよね

好きも嫌いもない上空は

 

うらやましい

空の向こうを恋う時は

彼女の姿が霞んでゆくね

 

夏を待つのは心地よいけれど

風鈴かすれるころに苦しくなるの

此方から及ばない力で

大気が動いている

 

その端にいるのが

少しばかり分かってしまうから