おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

雨季に呼ぶふるさと

雨気孕んで此方へ来る

そうね暦はもう皐月

泣けど暮らせど営みは

古くからの伝えに従う

 

気よ空よ地よと云う

其れなら幾らでも受けよう

されど

ふるさとはあたたかいという

幻想にやられて

今日も沈みこむだけの路

 

あぁ雨風よ

貴方とだけ話していられたら

人として生まれ

其れは横着なら

せめて人並みのあたたかさを

欲しかっただけなのです

 

ふるさとはあたたかいという

理想は崩れて

されど

誰かの手にはある

 

あぁ海風よ

貴方にだけ見せたい顔もあるのです

人の形をして

罰と取る

其れが卑屈なら

せめて人並みの感じなさを

身に落としたいだけなのです