おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

海の見える町に落としたのね

海をじっと見ているだけで

高鳴った胸を覚えてる?

きっと生まれ落ちた時から

感じ取るように教わっていた

 

教室も窓は今日も陽を

どこまでだって受け入れる

思い出を持たなくても

生きてゆけるよ大丈夫

 

苦しさとか思い過ぎを

備えた体でいる代わり

せめてもの小さな力

海の見える町に落としたのね

 

バスに乗って

仲間と一緒に

海を見に行こう!っていう歌を

不思議な気分で聞いてたの

だってそこにあるものだから

 

グラウンドを飛び越えて

いつでも砂浜、青を見る

思い出に潰されても

生きてゆけるよ大丈夫

 

記憶なら幾つだって

備えて重ねるその代わり

せめてものご褒美みたい

海の見える町で育ったのね

 

素直には慣れない星

なったフリならできるけど

その奥に

ずっと奥に

確かに煌めきがあるとすれば

 

海の青

世界の先

陽を受け輝くその様が

せめてもの小さな力

海の見える町に落としたのね