わたしたちが生まれたころ
世はすでに翳っていて
気づいていたわずかな人たちが
そっと名前をつけてくれた
夢の国に生きて
帰ってこない人もある模様
構わないから好きにして
わたしもできるなら好きにして
世に生きるということは
気とも情とも離れられず
のらりくらりを上手くして
耐えるか嘆くかということね
そっと気づいて
名前を持って
酔って
酔ってなお正気を持って
わたしたちが生きるころ
なんだかんだと嘆かれても
わたしは嘆くだけで
終わらせたくはないものよ
無気力にみえるでしょうけど
わりと強い思いもあって
わずかな人にでも伝わるのなら
嘘の1つも
歌の1つも
平気の平左でやるものよ
遊び歩いた心に聞いて
轍割れても居るものよ
わたしたちが死ぬころに
何と言われているかしら
そんな欲さえ捨てたなら
褒めてもらえるものかしら
やっぱりそれも欲と呼び
堂々巡りするかしら