おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

由緒

王は何処にもおらぬ

街は死んでいる

腐敗の影でなく形そのものが

至る所目について

 

神は何処にもおらぬ

口が裂けても言えぬ

よすがにだけは手出しもできず

ぼんやり存在させておく

 

どうしてもと言うならば

旧い書でも読めばいい

 

帰れない時の中で

還る時を待つだけの

虚し身に少しでも

足しになろうか

 

絶望を呼ぶこともあると

知って向かうなら

止めることはせぬ