パラパラとめくるノート
大講堂の一番後ろの席
三方から響いてくる宇宙語に酔う
胡蝶の夢を知ったころから
否、この感覚がもしやと気づいた時から
真っ当には生きられないな
少し息をするために
抜け出し歩道橋から見ていた
国道3号
なんのことはない
ただ平日の午後が閉じただけ
庭には窮屈に植えられた草木
本来の居場所でないのなら
整えられたところで、ねぇ
胡蝶の夢に酔って尚更
身はこの感覚を表すためにあると
うっすら気づいたふりをする
大声で歌う節
自転車走らせて泣いてたもんか
国道3号
憎むのも単純すぎるから
思い出ということにする
排気、街灯
優しさの欠片も持たぬのに依り縋る
国道3号
なんのことはない
ただひとり
生きているのか
解らぬ問いを
投げただけの日