おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

眠らず掻き鳴らす

眠れないのは誰の所為でも

負った傷がただ痛むだけでしょ

 

仕舞った図書館の入り口で

蹲り待った雨止み

そんな夢ばかりよ

今堕ちたとしても

 

何年経てば細胞全部入れ替わるって

厳密にいえば違うらしいじゃない

それでも縋る愚かさと

笑うことができるかしら

 

どんな手を使ってでも

塗り替えていかなければ

生きてゆけない

 

タクシーは嫌い

明け方も暮れも真昼も

太陽が嫌い

満ち欠ける月も瞬く星も

 

消えるつもりで其処にいるんでしょ

人間を掠めながら

 

負った傷が目に見えるものなら

やれ瘡蓋だ軟膏だって

せっせとなぞれる

 

心も脳も見えず痛む

それと知って負わせた

神とやら憎ませてよ

 

不敬を指摘されても

好き放題してきたこの世界に

たった1人の弱き身で

立ち向かわなければならないのだから

 

少しくらい

大目に見て頂戴

 

咽喉に詰まって消えない

ぐっと迫っても吐けない

そこらの歌では癒せない

我儘呼ばわりで結構

 

夜半くらい

好きにさせて頂戴