おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

白昼考

白昼みる夢は色もなく

絵もなかった

不安には十分すぎる仕打ちでも

なんてことない

街の音を

 

そのまま見ていただけだった

音だけ頼りに

見ていただけだった

 

また眠り

不確かな夢を見るもいいでしょう

殴り起き

頭の重いまま

暮らし始めるのも

 

あなたにとって

白昼は

そういうひと刹那なのでしょう

 

ぶつけた指

誰にでもあることが

かなしくもなる

窓越しのいつもの沙汰

なんてことない

街の色

 

ただそこに生きたいだけなのに

遠きに恨んで

生きていたかった

 

また眠り

非現実に助けてもらうのもいいでしょう

ぼっと生き

巡る彼是は

一瞬のうちに飽和する

 

あなたにとって

今生は

そういうひと刹那なのでしょう