おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

逆さ流れの電車

人がどんどん消えてゆく

逆さ流れの電車に揺られ

隅っこ車両はいよいよ

私1人になったみたい

 

暮れろ暮れろ

構わずに

暦はもう遠ざかった

 

涼しいはずのワンピースが

冷えて心地も砕けそう

なんで乗ってきたのかを

忘れそうになる今も

忘れぬうちに帰ろうか

 

暮れの景色

尊いばかり

人は愛でても

私には

 

蒸されたはずの街色が

やけに透明、夢心地

すぐに怖くもなるものよ

生きているかも知れぬ今

生きてるうちに帰ろうか