おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

彼の背

彼は冷たいふりをしながら

そうならざるを得なかった過去を持つ

心優しいままでは

生き延びられなかった立場がある

 

だから惹かれるのだろう

その背に

ついてゆきたくなるのだろう

  

決して多くはない

その身が

掲げる旗となる者

 

僕は何の力も持たぬまま

当たり前の日常を欲して

命捨てる覚悟もないまま

縋りつきたくもなるさ

 

弱きを助けと言がある

さすれば弱き者はどうする

朽ちるのを待つのが嫌ならば

 

彼の背に付き従って

力なき歩を進めよう