夏にがんじがらめ
すべての思い出が最後だと
惜しんでいたら
放課後
すっと次の風が来た
生まれ月はまだ先
感傷に浸るほどの経験もないけれど
少し冷えた気が
本当に最後だと教えるよ
戻らない
季節は
どんなに青春を歌っても
木々に挟まれた坂道を下る時
冷えた風に押された
もう明日には
ほら明日には
言葉も交わせないかもしれない
でも明日には
ねえ明日には
すれ違い笑い合えるかもしれない
希望だけじゃ現実味がないけれど
追いつめるだけでは保たないから
どっちつかずになる秋が
いちばん心を惑わせる