おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

凪に寄る

もう目に見えず

聞こえもしない距離に来て

まだ凪はいる

 

夏気をはらんでも

雲を追っても

もう次の季節目指す

人は気早に

 

取り残されたように

根付いた草木のように

宇宙の法則かのように

 

凪はまだそこにいる

 

いつか寄るまで

待つ義務があるのかもしれない

ただその場所を

好いているだけかもしれない

 

こちらの悟りたがりを

余所に

凪はそこにいる