おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

弔いかぶり

大切な人を失ったから何だっていうの

花数えに費やす時間も浮く

どうしてもこの世の生に意味を見出したい奴の戯言

旅準えに綻ぶ皆の歩調

 

誰も神にとって

不可欠に成りえなかった

ただそれだけのことを

泣いて喚いて葬って

 

もう止しましょう

 

岬の火葬場でひと通りの人並みの

儀式が済んだらあとはもう

うだつの上がらない日常に

其のまま戻ればいいだけで

 

誰も褒めないけれど

責めてもいないから

どうか過剰にならずに

泣いて喚いて縋りつき

 

醜いままでいましょう

 

気が済むか精が尽きるかしたら

 

もう止しましょう