おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

海風

今はもう見えない海

呼べば呼ぶほど返しのない

遠く遠くへ来てしまった

自分の足で向かったのに

 

泣いたって

縋りつく腕もない町

嫌いだよ

言ったって

海風の心地を知ってしまったから

嫌いなわけないよ

 

校舎より待ち合わせは

目の前の砂浜がいいね

明日もし

笑えなくて

居られなくなった部屋出てさ

おいで

 

呼び声、手招き

それすべて

海風で伝う

なんてこと

 

ひどい町だよ

苦しさと

一緒にこんな代物を

 

今はもう見えない海

遠く遠くへ来てもなお