おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

04

小さなバス停

こわれかけた壁

1本のがせば

歩き帰りの

 

空から見たなら

ただの海

そこにひっそりある山道

 

君を待とうか

16歳の冬を見すごせば

もう会えぬだけ

 

似あわぬ冷えきった気と

背筋は凛と伸ばしていたい気持ち

 

一目でも見られるなら

ここにいるよ

嫌いな町

白い息

 

もたれたバス停

錆びれてきた椅子

1人すごすには

長い1秒を

 

いくつもいくつも

重ねて待つ

大好きな声が

聞こえてくるまで

 

時が急きたてる

16の冬は

最後になるかもしれない季節

 

幼い時から冷えきった心を

そっと燃やしてくれたような心地

 

少しでも触れられたら

生きてもゆけるよ

嫌いなことばかり

降る中で

 

小さなバス停

凍えかけた時

見えた

聞こえた声

どれだけうれしいか分かる?

 

端から見たなら

ただの恋

そこにひっそりある火