小さなバス停
こわれかけた壁
1本のがせば
歩き帰りの
空から見たなら
ただの海
そこにひっそりある山道
君を待とうか
16歳の冬を見すごせば
もう会えぬだけ
似あわぬ冷えきった気と
背筋は凛と伸ばしていたい気持ち
一目でも見られるなら
ここにいるよ
嫌いな町
白い息
もたれたバス停
錆びれてきた椅子
1人すごすには
長い1秒を
いくつもいくつも
重ねて待つ
大好きな声が
聞こえてくるまで
時が急きたてる
16の冬は
最後になるかもしれない季節
幼い時から冷えきった心を
そっと燃やしてくれたような心地
少しでも触れられたら
生きてもゆけるよ
嫌いなことばかり
降る中で
小さなバス停
凍えかけた時
見えた
聞こえた声
どれだけうれしいか分かる?
端から見たなら
ただの恋
そこにひっそりある火