おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

秋泣きに暮れ

狭いベランダ 植えものもなし

大橋の切れ端 眺めてる

ガタゴト電車の心地良い

過行くが見える 此れも隅だけ

 

何にも追われていないのに

逃げるように流れ着いた生活で

 

秋暮れの気に晒されてさ

こんなん 泣いちゃうよ

慰めも望みも持たずに

ひとりで泣いちゃうよ

 

酒が飲めれば少しばかりは

暮らしぶりも変わったろうか

うんにゃ 淡白に思える理由を

こじつけたいだけだろな

 

誰からも責められていないのに

鬱ぎこんだ末の蓋し此の部屋で

 

秋暮れの風流れ込んでさ

こんなん 泣いちゃうよ

欠伸も風邪も今のとこ

気配もないのに泣いちゃうよ

 

返事は来ないと分かっていて

認めた手紙の溢れんばかり

後世にも過去にも

未練は持たないように

したつもりがね

 

秋暮れの気に晒されてさ

こんなん 泣いちゃうよ

慰めも望みも持たずに

ひとりで泣いちゃうよ