吹いた綿毛
思ったよりも
飛ばずに落ちる
そういうものか
何か起きたって
飲むこと覚えて
堪えない大人とは違って
あなたは悲しかったのね
いいのよ
それでいいのよ
小さな手で
摑んだひと欠片はいつか
花にも風にもなるでしょう
野にひとり
小さな身で
立つあなたも強くなるでしょう
振り返り
母のないことを知る
にぎやかな夕暮れは身にしみる
幾つの言葉も持たぬ
小さな体が震えて
秋が来る
あなたは悲しかったのね
いいのよ
泣いていいのよ
小さな身で
抱えたひと思いはいつか
花にも風にもなるでしょう