おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

ぽとり、のとき

線香花火

ぽとり、の前の

じっと待つが

できない子だった

 

心忙しなく

見えない場所で

 

消え落ちたら

消え落ちる時より

重いね

辛いね

知ってたよ

 

予想だけで

胸つぶれること

知ってたよ

 

街灯もない真暗闇

どこに向かって言えばいんだろ

 

線香花火

チカチカ、灯り

煙より広がる

錯覚のもと

 

夢うつつを

はじめて知ったね

 

消え落ちるまで

消え落ちてからも

柔く灯りを見せること

 

想像だけで

胸つぶれるほど

泣けてきた

 

はいどうぞ

命をすんなり

つなげるかな

 

消え落ちたら

消え落ちた時より

ゆりかご

手のひら

近づくね

 

思うだけで

胸つぶれるほどに

明々と

 

線香花火

ぽとり、落ちる

よかった

色を留めおけた