おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

雨の日のゆりかご

久しぶりの長い休みに

沿線の店を幾つも回る

目当ての本は見つからず

いつの間にか帰宅の波に

 

飲まれるつもりはなかったのにな

 

雨の日のゆりかごは

自分で探すしかなくて

閉じたり差したり

煩わしさも

彩りで誤魔化す傘

 

また、明日ね

 

小さな画面に見入った人に

軽蔑を送るより

遠い景色をただ見ていたい

そんな精神がほしい

 

願ったはずの街に生きても

 

雨の日のゆりかごは

自分で探すしかなくて

宿り木も

暮れ返りさえも

閉じ込む天の大きさ思え

 

まだ、明日には早い

 

雨の日のゆりかごは

自分に似合いのものなくて

愛だなんだと嘆く暇があれば

ただ宿りたい

風邪ひかないようにね

 

そんな声待つみじめ

 

また、明日もね