おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

魂のこえ

天気のいい日は自転車でなるべく遠くへ出かけましょう

ぎこちなくても公園や花の色に出会いましょう

 

この岸辺に咲いたの

なんでここまで来たの

 

沈んだ心解き放つ魔法の言葉唱えましょう

そんなものは初めからどこにもないはずでしょう

 

風任せに走った

今ならもうわかるよ

 

魂はひとりでいる

どうしてもひとりでいる

ときどき泣きたくなるのはそのせいよ

責めなくていい

 

いつか残した未練など笑い飛ばせるはずでしょう

汗をかいて上着を脱いでもっと走りましょう

 

飛ぶ鳥さえ近くに

この腕なら遠くに

 

魂はひとりでいる

結局ひとりでいる

不意にね 息苦しくなるのはそのせいよ

泣かなくていい

 

風吹くまま生きても

おさまらずに

 

魂はひとりでいる

どうしてもひとりでいる

ときどき泣きたくなるのはそのせいよ

責めなくていい

 

魂はひとりでいる

結局ひとりでいる

不意にね 息苦しくなるのはそのせいよ

泣かなくていい

まだ来る青

海が見たいと言う

その背に

憂いはなし

ただ浸るふりをして遣り過ごしたいだけ

 

そんなにいいモノじゃないんだよ

嘯く癖は抜けない

やめられない

 

青、青、

また思い起こせば青

振り払っても青

 

今はすぐに写真で見下ろせるね

変な感じ

あんなにもがいた浜が帰り道が

小さく細く

 

そんないいモノじゃないのにな

嫌いだって叫ばなきゃ

いけないくらい

 

青、青、

まだ揺り起こせば青

追い縋っても青

 

どんな街並みに迫られても

敵わないな

気づいてるから怖い

 

青、青、

また思い起こせば青

振り払っても青

約束の海

約束の海へゆく

思いはぐっと高まるよ

 

白い波に誘われたように季節は過ぎ

美しい景色の中だけには留まれぬみたい

 

遠く1人の時を重ねて

だけど忘れずにいたよ

ずっと

 

約束の海でまた

君と向き合い笑えるよう

卑屈な毎日は

そっと青に溶けて流せるよう

 

強い風が一瞬で呼び覚ます涙の日も

自分の意味を求めすぎて胸の奥 焦がれた日も

 

ふとね 虚しくなるけれど

どこかで繋がってる

そう信じて

 

約束の海へ来た

思いは今 高まるよ

約束の海はここ

何も怯えず笑っていよう

 

約束の海でまた

君の笑顔に会えてよかった

突き抜ける空の下

さぁ歌おうよ 今日の日を

 

約束の海でまた

君と向き合い笑えるよう

僕ら生きる明日が

約束の海(ここ)からずっと輝くよう

夏夜、空へ

夏の夕刻

涼し風に囚われて

今生を果たすまで

まだ幾許か生きようと

 

教えられたことは一度もないけど

私は元いた星を知っている

もう少し暮れれば姿も見えよう

 

大声で叫ぶように

音楽を与えた

人より少し強く

されど帰る空を忘れぬように

息吹を送る

人より少し多く

感じ取りなさい

 

夏は暮れ

そのための灼熱があるの

 

人々は家路

郷愁に駆られて

胸を熱くする

まだ精神はもつのかと

 

伝えようとはするけど

元いた星は私に冷たいよう

また1つ輝く 姿を探す道

 

大声で叫ぶように

音楽を与えた

人より少し強く

されど帰る空を忘れぬように

息吹を送る

人より少し多く

感じ取りなさい

 

夏は夜

そのために

吹く風があるの

神隠し

私は祈りながら 祈るほか無いかと考えてた

悲しい生き物だよ

とても悲しい生き物だよ

 

貴方を隠し

幸せだと言えるところまで感受(おもい)を下げたの

心を乱し 苦しんでまで

掲げる夢の価値が知れない

 

見えるものも見えない

聞こえることも聞こえない

そう言えば楽になれる

願ったって届かない

信じた空も儚くて

どう思えば楽になれる?

 

貴方を隠し 世界は広がる

この世界で生きてゆける

貴方を隠し 世界は広がる

この世界で生きてゆける

 

貴方を隠し

幻だと言い聞かせて瞳を閉じるの

今ここにある現実さえ疑わしくて

声も出ないわ

 

両極に曳かれて

どちらも苦しい

どちらも愛しい

そう言って揺れているの

貴方が呼ぶ世界へ

私が足を着けた地へ

道はほら 陽炎のようで

 

貴方を隠し世界は広がる

この世界で生きてゆける

貴方を隠し世界は広がる

この世界で生きてゆける

 

この背を伝う震えは

私が生きてる証なのかな

風吹き雨降れば

いつかは流れて消えるのかな

 

私は祈りながら 祈るほか無いかと考えてた

悲しい生き物だよ

それはそれは悲しい生き物だよ

 

貴方を隠し

幸せだと言えるところまで感受(おもい)を下げたの

心を乱し 苦しんでまで

掲げる夢の価値が知れない

 

貴方を隠し世界は広がる

この世界で生きてゆける

貴方を隠し世界は広がる

この世界で生きてゆける

 

私は祈りながら祈るほか無いかと考えてた

悲しい生き物だよ

それはそれは悲しい生き物だよ

homage

忙しない世は確かだが

この切迫はその所為だけではない

己の心に静寂がない

止まるのは無理でもせめて

緩やかにあれ

 

街を抜け駅を出て

ひととおりの喧騒をのんだ

いつの間に眠った

 

心ここにあらず

カヴァレリア・ルスティカーナ

 

あぁ私は

何を生き急いでいたか

誰の所為にしていたか

 

胸が詰まるのは

解放されるためだとさえ思える

 

まだ世にはこんな旋律があった

この世にはこんな感情があった

暮れの日

朝を迎えたのは

思い違いだったのか

誰にも話していないから

確かめようがないけど

 

明かりの灯らぬ部屋を

目で追い疲れてまた

ふらつく自転車で消えてゆくのだ

 

風邪ひいたみたいね

無理しなくていい

どうせ数十年

暇をつぶして楽しんでよ

 

なんて呑気なこと言うの

細かい作業で手一杯よ

この日常を

ある星での物語と捉えるには

文明が進みすぎた、かもね

 

あたたかいスープは

勘違いだったのか

1人で堪えていた涙

勝手に流したから

 

正常に閉まる窓と

変わらず閉じてゆく街

営みの中に溶け込めないのは

 

風邪がぶり返したね

無理しなくていい

あと数十年

暇をつぶして遣り過ごしてよ

 

なんて呑気なこと言うの

妬み嫉みも目一杯の

また日常を

ある星での物語と捉えるには

文明が進みすぎた、かもね

そうじゃないかも、しれないね

最後の夏服

最後の夏服 袖通した君

全てが壊れる予感もしたけど

思えば 流れる全てが最後

流れゆく全てが最後の夢

 

だからもう一度 歩き出せるのなら

もう一度だけでも笑い合えるのなら

 

最後の夏服 風に揺れている

いつかは壊れる予感もしてたけど

祈るよ

今この この一瞬ごと

祈るよ 君に届くように

さぁもう一度 歩き出してみよう

そこに夢見る心があるなら

それだけで目指すことできるよね

 

最後の夏服 夕涼みの風

いつかはしまわれて どこへ行くんだろう

思えば 流れる全てが最後

流れゆく全てが最後の夢だから

歩き出そう

 

いつの日かまた立ち止まる時が来るとしても

今はまだその時じゃない

歩き続けよう

 

最後の夏服 面影も無くて

いつかは私も同じように消えてくのかなぁって思うけど

今はただ歩き続ける時

思えば 流れる全てが最後

流れゆく全てが最後の夢だから

降りてゆく

私は辿り着いた

絶望の淵に

ここでもう終わりだと

取り乱して

 

私は心を病んだ

あぁここから何処か

楽に生きられる場所に

光を求めて

 

絶望の淵は切なくて

苦しくて

救われようともがくほどに

苦しくなるばかりだから

 

私は降りてゆく

苦しみの底から這い上がるでもなく

私は降りてゆく

ありのまま全てを受け入れて

私は降りてゆく

私は降りてゆく

高く輝く者でなくても

心のままに降りてゆく

 

私は降りてゆく

秋に焦がれる者

朝の冷たい街のなかで風を追っていた

見えないものほど縋りたくなるから

深まるほどに追うような

そのままどこかへ行くような

 

秋の苦しみは分け合えぬ

葉の色、夕風、何をとっても

また1人で恋焦がれる

明けた時からもう気づいている

 

人の行き交う街のなかに幻を見ていた

居るはずない自分、捥がれた心まで

声をかけられた思い違いも

白く息の世に出ることも

 

冬の苦しみは分け合える

寒空、そこが果てなのだろう

辿る途中が引き摺られる

この世のわずかな者が気づいている

 

朝の冷たい風の中に

暮れを見るのでしょう

 

十字とまでは言えないけれど

人知れず負えば

 

秋の苦しみは分け合えぬ

葉の色、夕風、何をとっても

また1人で恋焦がれる

明けた時からもう備えるよう

 

人の見られぬ夢を少し

分け与えてくれる

秋の苦しみを負う分でしょう

もう気づいている