まだくる青

海が見たいと言う

その背に

憂いはなし

ただ浸るふりをして遣り過ごしたいだけ

 

そんなにいいモノじゃないんだよ

嘯く癖は抜けない

やめられない

 

青、青、

また思い起こせば青

振り払っても青

 

今はすぐに写真で見下ろせるね

変な感じ

あんなにもがいた浜が帰り道が

小さく細く

 

そんないいモノじゃないのにな

嫌いだって叫ばなきゃ

いけないくらい

 

青、青、

まだ揺り起こせば青

追い縋っても青

 

どんな街並みに迫られても

敵わないな

気づいてるから怖い

 

青、青、

また思い起こせば青

振り払っても青

解放

夕日がきれいだとか

風が気持ちいいねとか

そんな誰にでもありそうな感覚とは違うのよ

高飛車だって笑わないでね

真剣に悩んでるの

 

もういいのよ

禁止事項は1つもない 本当はこの世界

 

身体だけじゃなく心まで強張っているのね

病が蔓延した社会の中

ますます分からなくなっているのね

大丈夫よ

我儘でも異端でもない

 

あなたの足に絡み付いた鎖をはずして

その手を縛り付ける縄をほどいて

本当はまっすぐな瞳 俯かせた理屈をいったん払って、ね

 

心を締め付ける風景 離れないけど 薄めてゆきましょう

少しずつ薄めてゆきなさい

ひとつずつ取り払ってゆきなさい

あなたを解き放ちなさい

 

幼い頃はしょうがないのよ

どうしようもないもの

呼びかける inner child

あなたのせいじゃないわ 決して

 

無条件に愛されている安心感 知らないから

足場がないから

どこまでいっても不安なのね

 

綺麗事だと嘲られても 私は言うわ

大丈夫

少しずつ生きてゆけるから

あなたを解き放ちなさい

 

理不尽なことばかりね

無神経な人が溢れて呼吸もできないね

だけど必ず 必ず生きてゆけるから

あなたを解放しなさい

夏夜、星へ

夏の夕刻

涼し風に囚われて

今生を果たすまで

まだ幾許か生きようと

 

教えられたことは一度もないけど

私は元いた星を知っている

もう少し暮れれば姿も見えよう

 

大声で叫ぶように

音楽を与えた

人より少し強く

されど帰る空を忘れぬように

息吹を送る

人より少し多く

感じ取りなさい

 

夏は暮れ

そのための灼熱があるの

 

人々は家路

郷愁に駆られて

胸を熱くする

まだ精神はもつのかと

 

伝えようとはするけど

元いた星は私に冷たいよう

また1つ輝く 姿を探す道

 

大声で叫ぶように

音楽を与えた

人より少し強く

されど帰る空を忘れぬように

息吹を送る

人より少し多く

感じ取りなさい

 

夏は夜

そのために

吹く風があるの

先生

先生、私のこと嫌いですか

早く大人になりすぎた この虚しさをどうしたらいいのですか

 

先生、季節の風 青春の校舎は私にとって違和感の街

生きる意味の前に 生きてるかも分からないの

 

とりあえず明るく振る舞えるけど

 

縋りつきたい その腕に

優しく笑う瞳の奥で

あなたは深く苦しみを知って 受け入れてくれると感じてるから

 

先生、机に伏せたあのコのこと いつも気にかけて構っている

それを横目に私 子どもじみた感情で

 

先生、私だって息のできない暗闇から這い出てきたの

怯えは消えない

分かってほしいのに

 

決して口には出さないけど

 

理解者が今 ただ1人いれば違ってくるはず この世界

憧れも飛び越えて 恋だと取り違えるほどに

 

先生、あなたのこと この胸にある

 

先生、そう決めれば いくらでも汚くなれるこの世界で

私を留めたもの

あなたに嫌われたくなかったから

 

先生、その深い目がとても怖くて

全て見透かされるようで

だけど 全て受け入れてくれる期待もあるから

 

私、ちゃんと愛される子ですか?

 

脆くて激しい感情が 15の小さな胸にうずまいて

今 あなたに縋る

それだけが救いなの

分かってほしい

 

先生…

あのコは暗がりの中

あのコは暗がりの中

私は光の下

それはとても誇らしいこと

だけど決して気分いいモンじゃない

 

教室の隅 うつむいたあのコ

何を思ってる?

笑い声に弾かれて 消え入りそうな視線

 

あのコの思いを振り切って 自分を守るので精一杯

私だって倒れ込みたい 今すぐ

それでも懸命に生きてる

 

どうして暗がりの中

どうして光の下

何が分かつの 2つの青い心

それぞれ苦しみ抱いて

 

チャイムが響く音楽室で 偶然に2人

後ろめたさと惨めさで私 全力で走ってゆく

 

私はあなたが思うような 明るく優しい人じゃない

身勝手な苛立ち募るばかり

幼い感情で傷つけるけど

 

あのコに分かるかな

私の虚しさとか

決して何の代償もなしに ここに立ってるわけじゃない

 

あのコに思いを馳せる時 私の醜さが際立って

ごめんね 卒業まできっと私こわばった仮面のまま

 

あのコは暗がりの中

私は光の下

呪文のように言い聞かせても

息苦しさ増すばかり

 

あのコはとても弱くて やわらかく、あたたかい人

私はまだ醜い光

同じハコの中

続いてゆくんだろう

教室の隅から、愛をこめて

輝く人には分からないこと 起こってるよ 教室の隅で

残酷な朝を迎えて今 チャイムとともに席に着く

 

きっと今日もまた

 

憧れてうらやむ私を笑ってくれることもないのだろう

だって あなたの目にも留らぬ

かなしい 教室の隅から愛をこめて

 

伸ばした髪をバッサリ切ったね

いつも無邪気に笑ってるよね

机に伏せて見ないようにしてる

眩しすぎるの 私には

 

同じハコの中にいても

 

すれ違い 互いに悩んだり

一緒に歩くこともないのだろう

今日もあなたを遠目に見てる

かなしいね 教室の隅からじゃ届かなくて

 

また明日も

 

憧れてうらやむ私を笑ってくれることもないのだろう

だって あなたの目にも留らぬ

かなしい

教室の隅から愛をこめて

雨の讃歌―「自然を讃ゆる詩」より

雨の音に夢は破れ

雨の音に愛を知る

雨のにおいのした町を忘れるはずもない

 

雨よ

雨よ

雨よ

どうしてあなたが生まれたの

雨よ

降り注ぐ今の身に問うでもない

 

雨が降ることで

夢を見られるの

時に遣らずの雨

 

雨よ

雨よ

雨よ

この世の無情を晴らすよう

雨よ

降り注ぐことが天にできる全て

それを受けることがこの世の全て