妖しい宵明り
人波消えて
恋か命か問われるような
君と逆さまの帰りみちなら
諦めもつくと
声を聞いたのよ
穢れの世界で
笑う君はまぶしく
手を取れば
僕も少し
純粋になれるような夢を見てしまった
どうすれば埋められよう
君への
空白の時を
思い致す間に
平気で十年も何年も経つわ
悲しい振りばかり晒した僕は
狡い覚悟を問われるような
どうせ逆さまの道行く人に
添いたいなどと思った罰かな
穢れが似合いよ
言われるまでもなく
分かってしまった
そのあとでも
足掻いて縋るような恋を見てしまった
いつの日か戻れると
信ずるに足る歌のあっても
僕とは違う世界の話
そうね馬鹿みたいに待とうか
また来る宵明り
いよいよ冷えて
恋も命も吸われるような
君と逆さまのくににいるから
空白が目に付くのかな
どうすれば埋められよう