おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

街と君

二十年近くの時を経ても

無邪気に笑って見せる君だ

都会に慣れっこ

そんなはずはないと

心配したのに

大丈夫みたいだ

 

僕がいない街で

泣いてやいないか

勇み足で来たのが

拍子抜けするくらいだ

 

元気でいてほしいと思うのも本当

僕なしで寂しくあってほしいのも

 

早足の街

置いてけぼりはどっちだ

年の差が物言った

学生のころとはもう違うね

 

大人になった君を

抱きしめたいと思った

今さらになって

分かった

 

あの時

何に泣いていたか

何と言ってほしかったか

想像の範囲でも

大人になった

 

あたたかな家で

のほほんと暮らしてた

僕が言えたことじゃないけれど

少しでも救いになれたらよかった

今からでもいい

抱きしめたいと思った