おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

世の音を後にして

唄うに酔ったか

下戸の君

祭囃も過ぎたころ

ふらつき歩き戸を開けるまで

気を抜くな

連れゆかれるぞ

 

這うようにでも帰り着けば

壁掛け暦に目を遣って

 

今は何どき

どの世に居

移る手立ても済んでいるとか

いないとか

良きように計らい

幼い子を置いていかぬよに

 

踊りづかれの街のこえ

遠ざかるもの遠ざかれ

邪念は年の暮れに限らず

百も千もと漏れるもの

 

霞む目の先

然と見て

泣くなら泣いて晴れるよう

 

今はどこどこ

文にはもう

言えぬことばかり積まれゆく

ぼっと見ているだけでは済まぬ

ただただ老いていかぬよに

 

今は何どき

どの世に居

願い祈りの先もあるとか

ないとか

流るまま、のふりをして

確と生き終えられるよに