おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

曳き声

あの人の歌声は

悲鳴にも似ていた

だから惹かれるというよりも

憑りつかれたような

気になったのさ

 

墓守は孫に任せな

云うこと聞いていたのに突然

繋がりが何だ

平気で切れると

そう思うようになったのさ

 

引き返せない海の上で

吐いても泣いても

生まれは変えられず

憑りつかれたように

海向こうを見るも無理ないさ

 

あの人の歌声は

もはや悲鳴だった

だから曳かれて

そのまま曳かれてゆくのだって

気になったのさ