また急な花火の音がする
終わりじゃないよ
終わりじゃないよ
夏の呼び声は終りしな
いちばん響く音で来る
海街は
勘違いが起こる
いつまでも浸る季に泣く
あの人の意地悪や
やりきれない手紙も
たしかに確かにあっても
溶かすような
薄めるような
違う次元へ連れてって
また急に花火は音を止む
終わりなのかな
終わりなのかな
夏の呼び声は終わりしな
胸を苦しくさせたまま
今日はより
左様ならのほうが
胸に残るの
なんでだろ
日常の夜汽車も
律儀に音を届ければ
幻だったかな、なんて
きれいなことを
思わせてもくれる
花火の音がまだ残る