おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

あるうちに

2本並んだペンを蹴り

旅に出るには若くない

しかし薄ら終わりが見えたなら

押し出されるように行くしかない

 

あるうちに

あるうちに

こんな命でもあるうちに

 

やりたいことが多すぎる

見たい心が多すぎる

 

1人さすらいの真似事に

排気と猫が通り行き

冬も真中という癖に

雪のひとつも落ちなくて

 

あるうちに

あるうちに

例えばきんとした冷えも

 

感ずることが多すぎる

残る心が多すぎる

 

足して2で割る相手なく

極める孤独に手並み越し

追い出されるならお手の物

始めよりこの星でなし

 

いるうちに

いるうちに

嫌った土地でもいるうちに

 

遂げたい熱がいくつある

終わる気もせぬ旅の夜