決まりごとのように
秋口は臥せ
風の伊呂波に遣られるばかり
弱りゆくなら
草上が良い
詰まらぬ畳の上は侘しい
貴方の便りに
励まされ
閉ざされる
未来というものが憎らしく
暮れるなら暮れてくれ
皆で一緒にとは
云わないけれど
せめてせめても
風の様を
同じように感ずる者どうしで
少しばかり話したかった
便りで足りない
苦が募った
秋口は嫌でも酔い
具合の悪さと紙一重
気づかぬうちに向こうの国も
一興と思えてしまうほどの
誘惑ね
暮れの暮れ
弱りゆくなら
ひと通りの話を
済ませてからが良かった