降られたのね
雫と湿った小さなバス停
また会ったね
反対方向でも
一緒に待つことがあるのね
ねぇたった何年か前に
同じグラウンドにいたことを
あぁ覚えてる?
僕は恥ずかしいくらいに
さっきのことのようになぞっている
待てば止むかな
乾かないまま
注ぎ続ける大粒の雨
坂の上の小さなバス停
思ったより長居の日
ねぇ声も憚るくらいの虚ろが
苦しい恋が一緒に来る
あぁ覚えておくよ
僕ひとりだけでも
今も少し後のことも
待てば止むでしょ
分かりきったことが
来ないでほしい
降られても
そばに
窓も潤んだ小さなバス停
何書くでもなくなぞっている