おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

雨は凪いでも雨の中

ひとしきり雨は

この世のやわらかさを忘れたように

打ちつけて凪いだ

 

うまく話せなかったことばかりが

残る残る

小さな部屋

 

息もつくまい

ひとりおどけて

今夜 風を通すまでは

 

精悍な姿

時計の針の律義には

何も言えないさ

 

突っ伏して辿る残り声は

響く響く

小さな部屋

 

心うつろに

ひとり繋いで

今夜 風を通すころには

 

凪いでは荒らす雨の音

ひとつひとつ

身に沁ませて

 

今夜 風を通すまでは