おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

女が夜をなぞるとき

街はネオンを忘れたか

何れにしても素知らぬ世界

赤く荒れた手を隠したの

あなたに見せるわけいかないでしょ

 

じっと息を殺すとき

愛されているという思い違いが

生まれ、掻き消し、

夜をなぞる

 

何憂い持たなくていいと

言った言葉を信じよか

酒に溺れることなども

できぬこの身を呪うか

否、

抱かれよすがにするのなら

女であってもいいというもの

 

生まれ変わりのその前を

信じた馬鹿がいたそうな

それは前というよりも

生まれ変わった後を信じたいのでしょ

 

そっと息を乱すとき

愛されたいという抑えきれぬ欲が

生まれ、傷つき、

夜をなぞる

 

強い力に勝てぬこと

怯えるよりも信じよか

永遠に添うことなど

できぬこの身を捧げて

今、

成り下がり幸福待つなら

女であってもいいと思うもの

 

やっと息を終えるとき

愛されていたという思い出を

ひとつ、残し、

夜をなぞる

 

何憂い持たなくていいと

言った言葉を信じよか

酒に溺れることなども

できぬこの身を呪うか

否、

抱かれよすがにするのなら

女であってもいいというもの

 

女でありたいと願うもの