おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

― 伝えのほんのひと節を

あまり感受の強い子を

原野に近い田舎町で

育てようとするでない

帰っていこうとするのだから

 

それは逞しくなるということでなく

より繊細に磨きがかかり

果ては儚く消えてゆく

 

そんなことも往々にして

起こってきた世でしょう

気づく者がないだけで

 

人の陰気に晒されるのも

娯楽なく噂話に明けくれるのも

斯くあるべきと決めたのは

いつでもそれで平気だった者

 

木々の狭間に開ける道を

何の気なしに辿れる子がね

信じられなくても

確かにいるのです

いなくなるのです

 

そんなことも往々にして

起こってきた世でしょう

気づく者がないだけで