おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

暮れに思えば

疾うに暮れたけれど

未練だけ数えたら

どこにでもあった

いくらでもあった

 

優しく待ってくれた人を

鍵をなくした帰り道を

思いだすようにできている

夕焼けはどこだってきれい

 

また歩いてゆけるね

月並みな言葉で十分だ

もう生きてゆけるね

悔やむことも連れて

 

もう二度と見ないと

飛び出した景色に

なりゆきで出会って

愛おしくもなって

 

冷たく去っていった人を

見向きもされなかったソプラノ

思いだすようにできている

夕暮れのグラデにぼやかすよ

 

堰き止めるだけの思いより

届かない叫びで上等だ

もう生きてゆけるね

恰好つかないままで