おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

風は向かい風

気づいた夏が

虚しかったのを覚えている

差し迫る熱にやられて

ひとり茹だっていた

 

駆けのぼった後に

やっとひと息つけると思った

甘さを突かれた

風は向かい風

 

どうしても儘ならない

僕の思う緩急と

違う景色がながれてゆく

 

僕から見た景色は

ただ切り取りに過ぎないから

 

神にその気がなくたって

存在から気づいていなくたって

風は向かい風