おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

一宵の重ね

変な時間に堕ちたから

宵時に目の覚める

そうやって一日は

整わないまま

 

あらかた人生は

格好のつかないまま

進むでもなく進み

ほんのわずかな思い出を

酔い撫でてゆくだけさ

 

夢見の悪さは今生一

誰にも負けない気がするね

海に落ちても

宙に浮いても

生きた心地のしないこと

 

そしていつしか本当に

生きた心地を失くしたさ

果たして今この身体は本当にあるか

胡蝶の夢ほどの神秘でなく

ただただ迷いの中にある

 

歌うたうには

宵も更けすぎた

傍迷惑にはなりたくないね

大人しく眠りにも

つけない半端な時間が

 

積み重なって雪崩れてゆけば

そのまま人生は

整いも輝きもしない

そんな中のたったの一宵