空が明らんでゆく頃合い
浸りに落る
大した物でもない命が
揺れに揺れている
また足挫いてさ
格好付かない惨め盛り
恋人は去り
親の手など思いも出せぬ
いよいよ世捨て人か、という時に
空が明らんでゆく
やれ希望だ朝だと
讃えなければならない圧
そんな物には愈愈屈しませんよ
暗がり好きが
そう簡単に治るまい
恋人の影
親の歪みも覆い被さり
いよいよ世も末か、という時に
星が馴染んでゆく白い空へ
明るみは
夜と交じり夜を受け入れて
唯々生まれる