おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

おさな夏夜

また季節のものかしら

赤く搔きむしって

夜も夜で眠られぬ

小さきがさらにうずくまる

 

ねんねんころりなど

経のようなものでしょう

あなたにとっての世界は

知るか知らぬかのそれだけで

 

あぁ代わってあげよと

はじめて思う

こんないのちに会えるとは

 

綺麗な道も肌も

暮れ時も

無い星に生まれ息をする

 

なんて柔らかで脆いのかしら

明日も知れぬは私もあなたも

せめて夜どきに添ってたい

 

泣き虫わめきの可愛げなさと

すやすや眠りのいじらしさ

 

天にもらったものだと

はじめて思う

こんな日が来るとは

 

風当て 蒸す夜を少しだけでも

ゆんゆん揺りかごの唄に

なれますように

 

あぁ生きていてよと

こんなに思う

柔き肌もこころもね