おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

呼び呼び宵道

腹を減らして宵道を
あんたは1人で来んね来んね
祭りの気配も消えた頃
みんな油断しとるけんね

只々向こうに行くだけばい
なんの怖れることのなか
そいでも足の進まんなら
可愛がり兎も連れて来い

しゃらりんしゃらりん
昔の花街
あんたは意味も分からんろうで
しゃららんしゃららん
髪飾りの
灯り返して眩しかね

腹も空いたろ宵道を
あんたは1人で来たもんね
鈴もなおして帰りしな
すがる音もなかけんね

只々此処におるだけばい
海ん底でもなかもんで
知らん間に時が経つような
不思議もなかけん来いな来いな

しゃらりんしゃらりん
見たこともない
音がするとは愛嬌で
しゃららんしゃららん
好きなだけ
飲んで食うてよかろうで

人も減らして宵道は
とおりよぉなっとるけんね
あんたは1人で来んね来んね