知らない街に迷いこむたび
戻れない不安は確かにあるけれど
このまま戻らないとして
どんな世界が見られるかしら
かなぐり捨てる勇気はなくて
知らずに飛びこめたなら
記憶だけもっていくものいい
失くして真っ新もいい
どうせ初めから迷子でしょ
鈴を鳴らして
気づかれた試しがない
ほらねお空は遠いでしょ
期待するのもバカみたいで
行方知れずもいいじゃない
捨てる神拾う神の
どちらにも見初められなくて
華やかを求めつづけるもいい
失望に浸り沈むもいい
どうせ最後まで迷子でしょ
先を行くのは
川向うで待つだけの人
ほらね水も清らでしょ
汚せど朽ちぬという流れ
飛びこんで
行方迷子もいいじゃない