おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

暦を手繰る痛ましき

時計は見ないことにしていたのに

デジタルにやられて

逃れられない夜半

 

こんなはずじゃなかった

なら如何すれば満たされよう

ならず者

無いものねだりの浅ましさ

 

姿勢の悪いと

あちこちに来る

若さだけで抗えなくなったとき

美しくあろうとすることも

あきらめて

ただ醜くならないように

 

暦を手繰る痛ましさ

ただ死に近づくだけの作業

 

日々是丁寧に暮らしゆく人

その空気のやわらかさが

恨めしかった

 

だからせめてと

物思わぬ人と決めてかかる

お前のわからぬ起伏があると

何様のつもりか投げつける

それが美しい節になろうはずない

 

暦を手繰る手も枯れて

ただ死を思うだけの生

 

日々是やさしくあろうとする人

そのいじらしさを認めてしまったら

己が消えそうだ

…消えてもいいかっ

 

何の鳴き声も聞こえないのは

都会だからじゃないわ

閉ざされた部屋だからでもない

ただただ今は夜半であり

 

太陽の昇降に

暦に素直であれば救われるものを

捻くれた思いが生活に出て

もしくはその逆にきて

 

暦を手繰る痛ましさ

ただ朽ちてゆくだけの今