おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

文も折ります

女に生まれまして

やれ何を成しただの成していないだの

殊、年頃には言われるものです

そして否応なしに考えてしまうものです

 

そうしているうちに

だんだんと

何も成せなかった人生が待っているのではないか

このまま死んでいくのではないか

果て、もう既に死んでいるのではないか

そもそも生まれていないのではと

突飛な考えが浮かんできまして

 

そうすると同時に

果たして突飛でしょうかと

在ると思っているだけで

無いのが思考というもので

そして存在というもので

忽ち哲学が始まるのです

 

問答はたいてい夜半に起きるもので

咳をしても一人を地で行くものですから

それが侘しい日常を越えて

生命の孤独にまで

突き届くものですから

困り事です

 

こうして書き記すことではないのでしょうが

月のものにもひどく左右されまして

そうするとだんだんと

引力や巡るもの

すべてに支配されているのかと

思いこみとも気づきともとれる

問答がまた生まれるのです

 

外国の映画にあったように

私が自分の意志で生きていると

思いこんでいるだけの

誰かに操られ見られているのではと

自意識過剰なら良いのですけれど

 

女に生まれまして

逃れようのない感受も持ちまして

今日に至りました

 

果たして自分が本当に居るのかは

もう過去の未来の哲学に

預けるしかないようで

 

また傷みながら

寝床に沈んでゆくのみで

御座います