おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

祭り待ち過ぎゆく

しゃんしゃん鈴なる

秋祭りを待ってたつもりが

いつ色は変わった

 

慣れない手

縮緬巾着を振り回す

危なかしい子ね

 

あぁ

一生は賜り物といえど

刹那が過ぎる

 

目を閉じて

開けたころには

もう暮れ終える

 

トンタン太鼓の

珍しいのよね 初めての

目を丸くして

 

帰り道は

次の季節の気配すらする

いじわるな巡りね

 

あぁ

一生は儘ならぬ拍手

誰が教える

 

目を閉じて

開けたころには

火も消え落ちる

 

しゃんしゃん鈴なる

秋祭りの気配のはずが

 

心前へと洒落た走り書きに

似つかわしくない

いつも頭にちらついて離れない

私の手を引いた人

 

懐かしい音

危なかしい道の先

 

あぁ

一生は賜り物といえど

刹那が過ぎる

 

目を閉じて

開けたころには

もう暮れ終える