蒸す夜のねんねころり
替えた襦袢のまたしめり
ハナウタ、子守唄になれば
すっと寝にも入ろう
かさぶた知らぬ間に剥がして
また泣く子のゆらゆらと
花色、決めたそばから
ぐぜるか
全部すきできらい
仰ぐ風と網戸に入る風
どっちが良かろ
赤い傷の残らぬように
守して更けりゃ
うだる夜のねんねころり
線香に夏を見て
目覚めてまた泣くまで
ひと仕事、夢にも入ろう
やわ布また蹴とばして
風邪ひくなよ、ゆめゆめに
花飾り、壁に守り
時計の針を忘れるころ
きょうも1つ、おぼえた言葉
なんでも良かろ
淡い世に世にたゆとうよう
守して明けりゃ