おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

無用の日和

力を封じた片腕はもう力なく

封じたのだから仕方のないこと

仕方もないなら朽ちたくもなる

追いかけっこがまるでつづく

 

皐月、気配は色濃くなって

何もできるなら生きる価値ないか

問うことしかできぬのに

答えは風にも乗らず来ず

 

また思案のつづく日和

ぴくりともせぬ腕に酔い

 

彼方を見つめた目はもう閉じて

見つめたかった景色は薄まる

薄まればもう用無しになり

追いかけっこはなおもつづく

 

皐月、暮れごろ気配を追って

体弱れば生きること難儀か

問うことと答えることに

集約されてるわけでもないのに

 

また思案のつづく日和

うっすらももう見えぬ目に

 

また思案のつづく日和

すべて夢とはいかぬ背に