力を封じた片腕はもう力なく
封じたのだから仕方のないこと
仕方もないなら朽ちたくもなる
追いかけっこがまるでつづく
皐月、気配は色濃くなって
何もできるなら生きる価値ないか
問うことしかできぬのに
答えは風にも乗らず来ず
また思案のつづく日和
ぴくりともせぬ腕に酔い
彼方を見つめた目はもう閉じて
見つめたかった景色は薄まる
薄まればもう用無しになり
追いかけっこはなおもつづく
皐月、暮れごろ気配を追って
体弱れば生きること難儀か
問うことと答えることに
集約されてるわけでもないのに
また思案のつづく日和
うっすらももう見えぬ目に
また思案のつづく日和
すべて夢とはいかぬ背に