湾を隔てて
向こう岸 町も見えた
無人の駅舎
駆けのぼり降りる歩道橋
ひとつ新しいこと覚えた気になって
景色が景色が
風が好きでそこにいたの
誰にも誰にも
言えなかったのは
昂ぶりが泣きそうな心が
私だけかと思ったから
青の前にいる時は
それが全て海だと思っていた
世間知らずは今も同じ
知識つけて夢想に走って
プラスマイナス変化なしで
少しね少しね
解放された気分だったの
内緒よ内緒よ
自由も喜びさえも
恥ずかしいものだと感じた
私だけかもしれないけど
海の見える駅には
色んなお話があって
その中のほんの1か所
たった1人だけのものです