産声を上げた時の記憶が無いのは
何もかも分かったつもりにならないためだ
人熱 街の音に お前を刻む
ともすれば驕る身に 卑しく脆き身に
己が正しいのだと 全ては浸れぬぶん
間違っているのだと 全ては責めぬよう
産声を上げた時の記憶は無いのだ
目を閉じ浮かぶ人も無いのに
ただ 夢見の悪い朝を迎えるだけの君が
愛されていたという保証もないかわりに
愛されていなかったという確証も持てぬよう
産声を上げた時の記憶は無いのだ
産声を上げた時の記憶が無いのは
何もかも分かったつもりにならないためだ