おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

春先情話

木の葉を見たのよ

春先に

だから狂っているって言われるんだわ

 

いいのよ

もう今生で何言われようと

それよりも彼の人に会いたい

 

それはむつかしいものね

だって交わらない世なら

歩けど叫べど結果おんなじ

 

木の葉を見たのは本当よ

言わないようにしていたけれど

我慢ならなくて声に出たわ

 

知っているわ

あなたが狂っていないことくらい

だけれど現状もう届かない世で

 

どう生きていくかが肝要だと

言いたいのでしょう

だけどその生きていくという前提も

 

揺るがさないで

私には

見守る義務があるのだから

 

勝手言って困らせているは

どちらかと

誰に決めてもらおう

 

そうね神さえ遠い

彼の人はなおのこと

いいえ何時からそんな殿上に

 

もう木の葉さえ見えなくなれば

楽になるかしら

春先に