おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

前後不覚と生き心地

前後不覚

生きた心地は

どこへ行ったの

 

線香花火を

今年は見送ったはずの

ほのか明りが

見えて見えて

しょうがないのよ

 

病と紙一重

我思う

間もなく霞む

 

打上花火を

今年は見納めたはずの

空がまだ明るく

照らし照り返し

不確かを極める

 

前後不覚

生きていることが

そのものが不確か

 

ぼやけてゆく夏日