啄ばんで
また一夜
こんなおなごに
なるつもりもなかったのに
汗拭い
もう一夜
貫くのなら
離れぬを約束してほしい
言葉少なにしないで
腹の底から不安になるから
余計なこと言わないで
求められていると思い違うから
馴染まない星で
一所懸命に
縋らせて
傷などは
多少耐えるようにできている
なぜ叶い
そして
きっと懸命に
縋らせてくれたのに
朝を見るころには気落ちる
日の入って
ただ一夜を
刻んだまま戻れぬからだ
汗ばんで
その熱は
溶ける前に内にゆく
離れぬ心積もりができる