おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

零れ日は誰の所為

痛む喉を抑えながら

木々の間を迷い入る

春は大抵

目の覚めるように区切ってはこない

 

いつの間に

いつの間に

季節そのものがまやかしのようだ

 

人々の誉めそやす

この日の零れるさま

私には息苦しく

肌を痛め

またフイと顔背ける相手

 

美しければ

温かければ

それで良しと決めたのは誰

 

温もり知らずの

醜い子なら

嘆きの対象になるものを

 

あぁ誰の所為で

今日も木々の間に入る

温かさが痛い

零れ日の午後